ポエム
儚きものや滅びゆくものに想いを寄せて
ある種の恍惚感とともに愛でるのは
美しいなあ日本人の美意識だなぁと思います。
やさしくも甘やかに、そちらのほうへと心をひきつけられていき、
そして気づかぬうちに意識の底へガツンと黒い杭を打たれてしまう。
後は、そっちのほうへとそっちのほうへとオートマチックに
こころもからだも働いてしまう。
と、わたしは思っている。※個人の感想です。
影には、しびれるような中毒性のある美しさがあるのも事実。
好奇心やスケベ心で、無邪気に闇を嗜んでいた。
ミイラ取りって、カッコイイ職業だなぁとか思ったこともあった。
でもいまは、落ち込むような本は読まないように。
悲惨な結末の映画は見ないようにしているのです。
引っ張られるから。
悲しみや苦しみは、健康で幸福なひとたちの玩具で
今は、わたしたちのものじゃないと思う。
光あるところに影がある。くさい物に蓋をするな。
それは正しくそうなんだけども、
ただ真正面にきまじめに立っていても、
打たれた杭はいっそう深く刺さって抜けなくなりそう。
だったら今は、スタジオカメラマンがやるように
あっちこっちあらゆる角度から
照明をあてれば影は消える。技巧を使えばいい。
そして、光あるうちに光の中を歩め。
そんな、今日のポエム。