すべての瞬間を大切にするわ

と、ルイーズは言った。(映画「メッセージ」の一場面から)

きのこる術を考える

「この先生きのこる」ため、標準治療の他に何ができるのか。治療を底上げできるようなこととして、すでに禁酒・禁煙・禁油・禁サシの入った肉、などなどは実行中ですが、他にもいろいろありそうで沢山本を読みネットで調べサバイバー先輩たちに学び、ドクターにあやしい民間療法やトンデモサプリについて意見を聞いて叱られ・・・先生ごめんなさい、をしています。いろいろ知りたいお年頃なんだよ。おたくだから何でも深掘りしちゃうんだよ。いろいろやめて、今恋しいのはタバコだけだよ。真実の恋人はタバコよ、おまえだった。サヨナラ愛してる。そんな感じだよ。

 

 そんな中で「生き残る術」、略して「きのこる術」(全然略せていない)を考えていきたいと思っています。まず最初に思ったこと。

 

田んぼに治してもらう。

 

膵臓がんです、と言われてからずっとそう思っています。田んぼや畑で農作業。風と太陽の光。鳥の声、カエルの声。汗を流して土と話して稲や野菜を育てるのは最高なの。だから、きっと田んぼが治してくれるのです。退院したら最初に千葉で借りてる田んぼに行こう。しばらく行けないけど田植えには戻るから。じゃがいもを植えるなら今この時だけど、でも枝豆の頃には戻るから。

 

さて。わたしのがんを切ってくれる外科医のサトちんは第一印象が森下裕美先生のキャラ(今はもっとシャープなキレ味のキャラに変わった)だった。Amazonで入院用品を注文したとき、偶然あの「大阪ハムレット」の7年ぶり第5巻が出ているのに気づき注文。昨夜、入院初日の長い夜に読みました。

大阪ハムレット(5) (アクションコミックス)

 

5巻はそれまでの舞台だった大阪の下町とは異なる場所、折しも山奥の小さな村で、田畑を耕して慎ましく生きる美しく心やさしい人々のお話でした。おととし父が死んでも泣かなかった。怖い怖いがんになっても泣かなかったこのわたしが、ここにきて号泣しちゃった。最後の1ページに胸がいっぱいになりすぎて破裂した。

 

わたしは田んぼに治してもらう。きっと治してくれる。だけど田んぼがそこにあれば、それでいいんだねーきっと。

明日は手術です。私はがんばりようがないのでサトちんはじめお医者の皆さん、ナースの皆さん、見守ってくださる旦那さん、これを読んで応援してくださるお友だちの皆さん、がんばってね!よろしくね!

 

次回予告→ 3月9日頃 ご報告予定