すべての瞬間を大切にするわ

と、ルイーズは言った。(映画「メッセージ」の一場面から)

術後1週間

「手術後数日間は、個室にするよう強く強くおすすめする」と病院の人に強く強く言われ、差額ベッド代きっついなー(1日2万円)と思いつつ個室で過ごしていましたが、正解でした。

ボタン押すたび背中に冷たいものが流れ込み30分鎮痛効果が持続するという凄いやつほか、点滴タイプの痛み止め各種など過剰なほど充実の鎮痛処置をいただいていたのですが、効き目の切れ目に来る激痛はそのまま地獄のうめき声や絶叫となってしまうため、4人部屋では大迷惑だし、私も気を使ってしまったでしょう。実際のところ個室ではナースコール不要でしたわ。痛むたびアンギャーの叫びでナースが飛んでくる。

 

結局6日個室に滞在し、大部屋に戻ってきました。今日、おなかのドレーンを抜いてもらえたので、座ってパソコンができるようになったのです。痛みもだいぶ引きました。

 

ところがわたしの場合、食事の際に変な後遺症が出るようになりました。重湯→三分かゆ→五分がゆ→全がゆ→白ご飯と回復していくのですが五部でつまづいた。ひとくち固形物を食べると(たとえ豆腐でも100回噛んだ煮大根でも)悶絶するほど胃が痛くなるのです。

ドクターによると、手術時に膵臓のまわりの神経やリンパ節を切除しているので、本来は胃腸にいくべき「食べ物が来たぞー信号」や「よっしゃ消化するぞー信号」が部分的に寸断され、指示を失った胃腸がちっぽけな固形物にも過剰反応して蠕動運動が暴走。激痛につながっているのではないかとのこと。ドクターもあれこれ投薬を工夫してくれていますがあまり改善が見られません。

こうして「お粥を食べながら脂汗を流し、その後うめきながらベッドで小一時間転げている患者」という変な図が朝昼夜3回、この病棟に定着しつつある。

こうして痛くても少しずつよく噛んで、ゆっくりがんばって食べながら、胃腸のエラーをなくしていくのです。それが消化器へのリハビリなのです。

 

 

心優しき方々よりさまざまに、お見舞いをいただきました。女性らしい、繊細な思いやりに感激します。みんな気が利きすぎです。雑な私には真似のできないことです。こんなにしていただいて、孤独感なんて出る幕がないよね。

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ニールズヤードのデオスプレーやマウスフレッシュナーありがとうございます。病室のどんより感をリフレッシュしてくれます。とても救われます。小さい優しい絵本は、弱った心に沁みます。

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なんと!お得意さんの女性たちから贈られてきたアレンジと、お見舞いに来てくださった方の切り花が偶然にもカラーコーディネイトされて素晴らしい。病室の方々やナースさんにも評判です。ベッドから見える場所に飾っています。

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K子さんは毎日のようにお手紙をくださるのです。たくさんの古い記念切手で送られてきます。なぜここまでしてくださるのか。言葉にならないですありがとうございます。

 

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田んぼ仲間の女性から言づてのクッキー。この方もまたがん患者さんでまだ治療の途にあります。「焦らず一緒に頑張りましょう」とても勇気がでます。

 

 

手術以降、痛みや閉塞した環境、不安などなどで少し頭が悪くなっているのがわかります。頭のリハビリもしないとです。