すべての瞬間を大切にするわ

と、ルイーズは言った。(映画「メッセージ」の一場面から)

歩く

最近のことをまとめておきます。仕事を辞めて4ヶ月。病院を退院して3ヶ月。暇なはずなのにまだまだ落ち着かない毎日です。

 

■早起き会

先々週のサイモントン療法合宿プログラムで、同じすい臓がん患者のお姉さまと仲良くなりました。彼女は既に、手術後5年を生き残り中の希望の人。再発と転移があるそうですが明るく前向きに日々を過ごしていらっしゃり、「すい臓がんと5年も歩めば、自ずとそうなるよ」とおっしゃる(そこにしびれるあこがれるぅ)。この方が教えてくれた全国規模の早起き会。その地元支部に先週から顔を出すようになりました。しかし5時スタートの会に参加するための交通手段は徒歩しかなく、3時半に起きて4時に自宅を出なければならず、なかなかきつい。ので、あえて雨降りの日に参加したりして修行感を演出。雨の中歩いて行ったぞー!という達成感がある。会場にはおばあちゃんが沢山いて、みんなやさしく声をかけてくださる。参加を続けるかどうかは検討中。

■AppleWatch

日中の深呼吸、寝る前の瞑想を継続中。発病をきっかけに、日常の運動を管理するためAppleWatchを買ったのですが、歩数、心拍数、カロリー消費などを常にモニターしてくれるうえポケモンGoもできて(ちゃんとエクササイズ扱いしてくれる)大変便利。家でだらだらしていると1時間に1回手首にぶるっと「オラ立って動けよこのウスノロが」といった感じで警告が来るし、さらにどういうアルゴリズムなのかわかりませんが時折ぷるんと震えて「そろそろ深呼吸して心を落ち着けてね(はぁと)」的なお知らせとともに簡易マインドフルネスな深呼吸プログラムが起動して、気が利いています。そんな感じで、腕時計に怒られたり褒められたりしながら、毎日ちょっと忙しくなりました。

■神社参拝

朝のウォーキングとラジオ体操は継続中。日によって異なるけど30分〜90分住宅街を歩きます。すっかり大好きな習慣になりました。朝はすがすがしいし、季節のうつろいや太陽のエネルギーを感じます。雨の日も雲の向こうにお日さまがいてくれるのを感じます。最近はウォーキングに神社参拝を加え、地域の氏神さまに詣でるようになりました。毎日のご挨拶とお礼を申し上げています。聖域の朝は気持ちがピシっとし、肌に湿度や風や鳥の声を感じることができます。ドラクエやFFではあんなに教会や祠に行き、毒や傷を治したり命を助けてもらったりしていたのに、現実で行かないのはおかしいと思ったのがきっかけ。これからもお詣りを続けます。

天津祝詞

神社にお詣りするために祝詞をおぼえました。意味を調べたら、登場する「祓戸の大神たち」は、まさに深呼吸を司っていらっしゃることに気づき、感動です。吸って吐く。浄化する。4人の祓戸の神さまによる地球レベルの深呼吸で、この世界は維持されていることがわかりました。ひとが呼吸するように地球も自然も呼吸している。というか大自然の呼吸に人は同期しているのです。「天の斑駒の耳振り立て聞こしめせ」という段もとても好き。ぶち模様のお馬さんが耳をピンと立てて、長いまつ毛に濡れ濡れの瞳で、わたしの声に気づいてこっちを見てくれる映像が浮かびます。お馬さんを通じて、神様にお声がけする(畏み申す)というのがいい。祝詞の意味とイメージの鮮やかさが、奏上するほんの束の間に、わたしのこころを解放し安らぎを与えてくれるのです。祝詞がこんなに佳きものとは思ってもいませんでした。お経もそうなのかな。般若心経や正信偈もこんな感じで安らぐのかな?こんどおぼえよう。

■すい臓がんカフェ

そして先週末6月17日は、患者さんが集う「すい臓がんカフェ」にも参加させていただき、先輩患者さんたちのお話をうかがって、たくさんの元気をもらいました。特に、講演されたサバイバー“みのさん”のお話は、わたしに確信をくれました。みのさんは運動(マラソン)と、お山(スキーや山歩き)で生きのこったのです。地球の深呼吸に深いレベルで同期したに違いない。わたしも大自然の片隅に身を置かせていただき、自然とともに在ることを有り難く大切にし、深く豊かに呼吸をしながら歩いていきたいと切に思います。スライドで映し出された八方尾根、八甲田山の荘厳さ、いつかこの目で見てみたい景色でした。(いずれも地名に8って数字。これまた縁起がよろしいようで)

 

以上近況をまとめました。1日1日があっという間です。