プラーナのゆがみを見せてもらった。何これ
膵臓がんになってしまったわたしは、心の平穏と未来への希望を渇望しています。恐怖と絶望にただ立ちすくんでいてはいけないのです。わかっちゃいるけど、どうしていいかわからない。がんになった人は誰でも、状況を受け入れて立ち直るまでに時間が必要といわれますが、ちょっと時間かかりすぎています。何やってんのわたし。そんなモヤモヤを抱えながら、今日はヨガを教えてくれないヨガ先生のところに行きました。
わたしには生まれ変わること、生き直すことが必要だと、ヨガ先生はいつも繰り返し、強く、具体的な方法論とともに話してくださいます。今日のアプローチは、変化への恐れ、正常性バイアスの足枷を外すべし。
頭では理解できている(と思う)のに、わたしは未だ動けないまま、自分を追い込んでばかりいるようです。決して悲劇に酔っているわけではない。だけど、まるで悲しみや苦しみを限界まで煎じ詰めたその先に、大いなる解放があると思い込んでいるかのようです。そんなものはないのに。さらに、自分だけが生き残ろうとしているのではないか?という罪悪感までも。もうなんなのこれ。あほみたい。ぐだぐだ何を言っているんだよ。ぐだぐだ、ぐるぐる・・・
たらららったらーー!!『プラーナゆがミエール』
とは決して言わなかったけれども、業を煮やした(?)ヨガ先生が、いきなりドラえもんのように謎の計測機を出してきました。英国製で、膨大な人数から集めたデータをもとにスピリチュアルな世界(?)を統計化し、分析するとかいう謎のデバイス。車1台分の値段だそう。正式名称は覚えていない。ゆがミエールは適当にわたしがつけた名前。白くてちっさい箱をUSBでPCにつないで、箱を手の平に数秒間乗せるだけ。一体何を測ってるんです?プラーナ、気の流れですって。
「ま、占いみたいな、アソビでいいんですけど、プラーナのゆがみがわかります」
画面を見ると、7つのチャクラに対応して今の私の「プラーナのゆがみ」が視覚化されていました。格闘ゲームのライフゲージみたいな感じ。ほほぅ。わたしは一番下と下から3つめのチャクラのゲージが真っ赤でした。グリーンは合格。赤は落第。人間失格。チャクラのある部位の健康状態とも連動しているらしく、妙な説得力がある。
一番下のチャクラ。
生殖器(わたしはここにも腫瘍がある。経過観察)
=「信頼」
自分を信頼していない。人を信頼していない。
下から三番目のチャクラ。
お腹。切っちゃった膵臓の近く
=「許容・包容力」
自分を許していない。人を許していない。
お寒いことです。自分の小ささ、こころの狭さを指摘されました。素直に受け止めました。その通りです。ゆがミエール恐るべし。先生こんなわたしでも生まれ変わることはできますか。